アメリカ議会で予算案の採決ができず、政府機関が閉鎖されたりFDA(Food and Drag Administration、食品医薬局)やFAA(Federal Aviation Administration、連邦航空局)など一部の行政サービスが休止する可能性が報道されました。

トランプ大統領の共和党と対立する民主党の間で、移民対策についての意見がまとまらず、このような事態になったようです。

不法移民を救済、DACAとは?

この移民対策は、DACA(Deferred Action for Childhood Arrival)といいます。

子供の頃に親に連れられて不法入国し、アメリカで正規の在留資格がない人を、一定の期間の猶予を設けて国外退去から保護しようというもので、オバマ政権時代に作られました。

オバマ前大統領はDACAを議会で成立させずに大統領令としていたそうですが、トランプ大統領は昨年、DACAの撤廃を決定しました。

撤廃に反対する民主党に対しトランプ大統領の共和党は、メキシコとの国境の壁を建設する費用を予算に盛り込むことを要求し、話は平行線になってしまったようです。

DREAMer(ドリーマー)と呼ばれる人たち

DACAのプログラムは、2012年の制度導入時に31歳未満で16歳以下でアメリカに入国していたものの、正規の在留資格がない人が対象です。

もともとDREAM法とよばれる法案(Development, Relief , and Education for Alien Minors Act)があり、この法案名から彼らはDREAMer(ドリーマー)と呼ばれていて、ほとんどが南米系だそうです。

自分の意思とは関係なく不法移民の親に連れられて入国したので、本人に責任はないと考えるのがアメリカ国民でも多数派だとか。

またドリーマーは長期にわたりアメリカに住んでいますから、英語しか話せず、アメリカ人のアイデンティティをもっている人も多いでしょう。

DACA撤廃が決まっても直ちに国外退去させられるわけではなく、2年間の延長が認められるとのこと。でも2年間などあっという間ですよね。

アメリカビザへの影響

DACAの廃止後のDREAM法の成立については、トランプ大統領は議会に投げて決定を任せているようです。

不法移民の存在は決して悪いことばかりではなく、州によっては労働人口や税収の大部分を占めていたり、またアメリカ国民の大多数もドリーマーの保護を望んでいます。

ただDREAM法の成立は合理的である一方で、政党間の対立が絡んでいることから、簡単には決まらなそうな雰囲気です。

DACAの廃止や政府機関の閉鎖は、日本から申請するアメリカビザには理屈上直接の影響はないものの、ビザの審査官には多大な裁量権が付されていますから、彼らの忖度でその可否が決まることは大いにあります。

不法移民の問題がいつまでもクリアにならないと、審査官の判断も保守的な結果が多くなるのでは?というのが個人的な見解ですので、早期の解決をお願いしたいです。

 

日本は単一民族で、在留する外国人はまだまだ少数派ですから、アメリカの事情は理解しづらいところです。

ビザ申請をサポートする行政書士としては、外国人の在留資格が突然政争のネタになるなんてあり得ないと思いますが、多民族国家アメリカならではなのでしょう。

1日も早くドリーマー達が安心して生活できるよう、アメリカ議会に期待するところです。

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