6月29日、東京・羽田空港とソウル・金浦空港間の運航便が、2年4か月ぶりに再開されました。
コロナ前には一日3往復もしていたこの路線の復活に、いよいよ韓国に行けるようになったか!と個人的には嬉しいです。
観光だけでなくビジネス需要も多かった路線ですから、両国の経済回復にも貢献してくれることでしょう。
しかし、報道で多くの人が驚いたと思いますが、東京の韓国大使館の前には、ビザを求める長い行列ができました。
韓国旅行には行きたいけど、大変そう。。
それを受けてか韓国大使館では、現在オンラインで申請予約を受け付けるようになりました。
予約のおかげで屋外で長時間の行列は免れますが、それでもビザ申請はひと手間ですね。
韓国はビザなしで気軽に行けた国でしたが、どうやらこの2年半で、入国制度じたいが変わったようなのです。
APECビジネストラベルカード保有者にも関係がありますので、概要をお知らせします。
K-ETAの導入とAPECビジネストラベルカード
韓国では、昨年5月3日から試験的に、その後9月1日からは本格的に、K-ETA(ケーイーティ―エーと読むそうです)という、渡航の事前認証システムを導入しました。
これは、米国のESTAと同じようなシステムです。
旅行者はK-ETAを事前に申請しておけば、ビザを取得していなくても、韓国に入国できるというもの。
そのうえで、APECビジネストラベルカードの保有者は、K-ETAの事前認証を免除されています。
つまり、APECビジネストラベルカードをもっていれば、K-ETAの事前認証もビザもいらないということです。
悲報、日本は除外
ところが、日本人には思わぬ落とし穴が。
なんと日本は、このK-ETAの対象から除外されていたのです。
K-ETAのサイトで見てみると、ジャマイカやカザフスタンは対象、マレーシアやシンガポールなど他のアジア諸国も対象に入っているのに、ですよ。
当時のコロナの感染具合が表向きの理由でしょうが、政治が影響しているのは明らかですよね。。
ややこしいぞ、韓国入国(2022年7月現在)
現状日本人は、たとえAPECビジネストラベルカードを持っていても、原則としてビザなしでは韓国に行けません。
観光目的の人は、韓国大使館で一般観光ビザの発給を受けるという、本記事冒頭の話に戻ります。
しかし、ビジネス目的で渡航する人にかぎって、ここで朗報があります。
ビジネス目的の人には、K-ETA除外の例外があるのです。
?除外の例外?
具体的には、
①韓国の訪問先である現地企業が、韓国の関係省庁に申請して、許可を受ける
②その申請内容が法務部(日本の法務省に該当する役所)に送られる
③法務部でOKであれば、日本人であってもK-ETAの対象になる
という流れです。
APECビジネストラベルカード保有者にとっては、ここで疑問がわいてきます。
もともとAPECビジネストラベルカードがあれば、K-ETAを免除されていましたよね。
そうすると、日本人で韓国の訪問先が申請してくれて、さらにAPECビジネストラベルカードをもっている人は、理屈上はビザもK-ETAもなしで入国できるはずです。
直近でこの経緯で入国した方がおられましたら、ぜひ情報をお待ちしています!
APECビジネストラベルカードで韓国へ!
APECビジネストラベルカード(ABTC)は、日本の外務省へ申請して審査を受けます。
有効期間は5年間。今後バーチャルカード(スマホのアプリ)になる予定もあります。
このコロナ禍で、カードの審査が止まっていた国もありましたが、ロシア以外は、現在回復傾向にあります。
当事務所でも申請代行を承っておりますので、お問合せフォームからお問い合わせをお待ちしております。
朗報、2022年8月追記
報道によると、韓国政府は日本国籍者に対し、ビザ取得を免除することを決めたそうです。
期限は今月(2022年8月)いっぱいですが、要件緩和はありがたいですね。
今のうちに、韓国へGO!
2022年9月追記
日本人渡航者のビザ免除は、10月末まで延長されるそうです!
朗報!2022年9月28日追記
つい先日、韓国入国をクリアされたAPECビジネストラベルカードホルダーの方から、最新情報をいただきました。
韓国出張においてお悩みの方が多いと存じますので、ここに情報共有させていただきます。
8月末に韓国大使館に確認したところ、APECビジネストラベルカードホルダーは、ビザもK-ETAも不要と言われたと、ある方からお知らせをいただいておりました。
ただその後その方が無事に入国できたかどうかはわからず、実際の成功事例でないと、サイト上ではご紹介できないと考えておりました。
ところが今月になって、A様という方より当事務所にお問い合わせをいただきました。
韓国大使館の見解をお伝えしたところ、
ビザなし
K-ETAもなし
で渡航され、出入国のご様子をお知らせくださいました。
日本の空港でチェックイン時に、航空会社サイドで多少の確認時間はあったものの、結果的にはOK。
金浦空港に到着後、APECビジネストラベルカード専用レーンで、問題なく入国できたそうです!
日本も入国制限を大幅緩和し、また海外出張は戻ってくるはずです。
本記事の情報が、APECカードホルダーのお役に立てると嬉しいです。
A様、ご協力誠にありがとうございました!
記事拝読いたしました。その後APECビジネスカードによるK-ETA除外の実例は出ていますでしょうか。10月中旬に訪韓予定で、ビジネスカードを持っていいるのですが、念のためやはり申請しておいた方が無難でしょうか。
落合伸介様
本日付けで本記事を更新させていただいたとおり、記事をお読みいただいたAPECビジネストラベルカードホルダーの方から、
ビザなし、K-ETAなしで無事に入国できたとの情報をいただきました。
APECビジネストラベルカードがあれば、ビザもK-ETAも不要です(ただビザの免除は、現在のところ10月末までと聞いております)。
どうぞお気をつけて、充実した出張になるよう祈念しております。