登録ロングステイアドバイザーの横山です。
2013年にジョホールバルの日系企業で、MM2H申請サポートを担当していました。
マレーシアに行く前と帰国後、行政書士としての業務は個人申請のお手伝いがほとんどです。
個人申請とエージェント申請は、保証人の有る無しや政府とのやりとりが生じた場合に間に入ってくれる点が違うくらいで、ビザ取得の要件に違いはなく、有利とか不利もありません(サバ州は除く)。
さて先日いらっしゃったお客様で、定期預金RM15万を免れた方がいたので、その事例をお知らせします。
この方は、マレーシアに長期駐在経験あり、マレーシア人の友人もたくさんいるという強者で(笑)もちろん英語も問題なし。
KLにもしょっちゅう行くので、3ヶ月の観光ビザでは足りなくてMM2Hを取得するそうです。
本来私のサポートも必要ないのですが、収入の証明において行政書士の認証がいるということでご連絡をくださいました。
MM2Hセンターと直接交渉
このお客様(70代男性)はプトラジャヤのMM2Hセンターへ赴き、職員と直接相談したそうです。
すでにリタイヤしていて、パートタイムでコンサルなどをしている会社はあるものの、年金を加算しても月額RM1万の収入要件が満たないのでどうしたらいいのか、と。
その結果、息子さんがお二人いらっしゃるのですが、このお二人から仕送りをもらうことで月額RM1万を超えれば良い、となったそうです。
ちなみにRM安の今は、RM1万も以前より安値感がありますね(RM1/28.52円、10/23/2015現在)。
息子さんが仕送りをする証明として、お二人の名前で「仕送りします」という宣言書を作り、日本式に署名押印していただいたところを私が認証しました。
ジョホールバルでMM2Hを担当していたときに、他のエージェントが同じような方策として息子さんを保証人にしたケースがありました。
しかし私の勤務した会社では、提携エージェントがこの方策を受け入れなかったため、保証人はもちろん、お子様からの援助を加算する申請はやったことがありませんでした。
このお客様の場合、MM2Hセンターの職員と直接話をつけたことで、個人申請でもこの方策がかないましたが、誰にでもできることではなく、複数回の顔の見えるコミュニケーションが必要かと思います。
RM15万の定期預金も不要?
このお客様曰く
「50歳以上の人は、毎月年金RM1万と定期預金RM15万積むかのどちらかを選べるんですよ」
「えっ、定期預金は全員マストじゃないんですか?」
「申請書に書いてあるよ」
確かに、2014年4月11日から適用の申請書には
For the age category 50 years and above only, please specify preferred financial requirement (if application is approved)
50歳以上の方は、お好きな財務要件をお選びください(許可が下りた場合)
□RM15万の定期預金
□RM1万の年金
と書いてありました(汗)。
「でも、年金をそんなにもらってらっしゃらないですよね」
「そう、だけどRM15万も預けるのもイヤだから」
イヤだからって定期預金を逃れられるとは思わなかったので、恐るべしマレーシア、直接交渉だとこんなこともできるんですね。。。
このお客様は当然、申請書を手渡しするため、自分でセンターに行くそうです。
お時間があって英語での交渉に自信のある方は、ぜひトライしてみてください(エージェントさんに言うといやがられるかもしれませんが笑)。
日本人は、年金の額は少なくてもお金持ちが多いので、日本人の審査基準が変わる!ことを期待します。
コメントする