APECビジネストラベルカードの取得方法
北京で開かれているAPEC会議に関連してAPECビジネストラベルカード(以下APECカード)のご紹介をしています。
①ではAPEC会議の概要を、②ではAPECカードの使用例をお知らせしました。
本日は取得方法ですが、このAPECカードを取得するには要件があります。
カードは、商用でAPEC諸国を訪問する人のみが発行対象となります。
つまり観光目的では発行されません。
商用での訪問を証明するためには、法人の存在を証する登記事項証明書、決算書や事業計画書、APEC諸国と一定額の貿易があることを証する書類を提出しなくてはなりません。
書類は外務省に提出し、外務省で審査した後APEC諸国に送られ、トータルで審査に6ヶ月以上かかります。待ち長いのですが、21カ国全部が審査するのですから仕方ないと言えば仕方ないですね。
ここで申請時の注意事項。
APECカードの期限は発行から3年間ですが、パスポートの期間に準じます。
つまり、パスポートの期限が切れたらAPECカードの期間が残っていても失効します。
申請前にパスポートの残存期間と、6ヶ月超の審査期間を考えてから申請しなくてはなりません。
もちろん外務省も、申請を受けた時点で期間が足りないようだと教えてくれますが、申請費用が戻ってくるかはわからないのでご注意ください。
また、アメリカとカナダは暫定参加ということで、空港などにAPECカード専用レーンはありませんが、提示することでクルーのレーンを利用できたりという優遇があります。
当事務所ではAPECビジネストラベルカード(通称ABTC)の申請サポートを行っています。
商用でAPEC諸国を年に数回以上訪れる方は、ぜひご検討ください。
出張のストレスが減ること間違いなしです。
まとめ(申請時の注意)
- 商用でのAPEC諸国訪問がカードの発行要件
- パスポートの残存期間が十分(3年6ヶ月以上)ある方がよい
- アメリカとカナダは参加に向けて移行中
☆番外編☆
外務省によると、このAPECビジネストラベルカードについての省令は平成15年に発令されています。
さて、私が平成21年頃に香港へ行ったときのこと、当時はまだAPECカードの存在を知りませんでした。
夜遅い到着になり、例のごとくイミグレーションに並んでいると、見たことのある人が。。。
経済ニュースでおなじみの某大手流通チェーンの会長さん、香港に新規店舗出店のための出張だったのでしょうか。
かなり偉い人のはずですが、民間人です。そうか、あの方でも並ぶのか…と納得。
その後APECカードのことを知って、あの会長さんは絶対申請しただろうな~と思いました。
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