COVID-19 影響下で、マレーシアも入国制限をしています。
それでも8月以降は隣国シンガポールとの往来を再開したり、就労ビザの保有者であれば入国できる等、制限の緩和が行われています。
その中で、MM2H保有者はどうするのか?というのは、マレーシア政府にとっても悩ましい問題なのでしょう。
リタイヤメントビザをうたっている以上、COVID−19に関してはリスクの高い層も、このプログラムの対象ですからね。
MM2Hとは?
MM2HとはMalaysia My Second Homeの略で、2002年から始まった、外国人向けの長期滞在プログラムです。
現状のルールでは、一度取得すれば最長10年間出入り自由で更新も可能、配偶者やお子さんも同伴することができます。
国籍によって強弱あるのかもしれませんが、日本人に限って言えば、財産的要件がクリアならほぼ許可されます。
申請はマレーシア観光局が窓口で、現地のエージェントに依頼するか、英語に自信のある方は個人で直接申請することもできました。
私は、マレーシアのジョホールバルでMM2H申請担当者としての勤務経験があり、日本に戻ってからも書類認証などのサポートを承っていました。
ジョホールバル関連の記事はこちら↓
2019年に起きた波乱
当方ではマレーシア以外の業務も行っておりまったく勉強不足だったのですが、2019年の9~11月間は申請者全体の90%が却下され、納得のいく不許可理由の説明もなかったようです。
また2019年11月には、MM2Hの管轄じたいが観光芸術文化省(Ministry of Tourism, Arts and Culture )から入国管理局へ、事実上変わっていました(政府の正式発表では2020年8月)。
今回の新規申請受付停止(2020年8月4日付)は、お客様からのお問い合わせがきっかけで、観光芸術文化省のHP上で知りました。
うーむ、日本ではありえない政府の対応に、申請者はもちろん申請エージェントさんも大変でしょうね。。
ちなみにサラワク州(コタキナバルやラブアン島のあるボルネオ島)では、半島とは別に、通常どおり申請を受け付けているそうです。
マレーシア政府の言い分
観光芸術省の発表(翻訳)は、IKI LINKS様より下記引用させていただきます。
MM2Hプログラムの一時停止について
1. 政府はMOTAC(観光文化芸術省)と関連機関によるMM2Hプログラムの見直しのため、COVID-19拡大防止で外国人の入国規制と同時に当プログラムを一時停止することを決めました。
2. 今回の見直しは申請者条件、インセンティブ、他国にある同じようなプログラム、例えば「Citizenship by Investment (CBI)」や「Residence by Investment(RBI)」等との比較などが重視されます。
3. 当プログラム一時停止中、MOTACや関連政府機関が影響を受けるため、新規申請、提出済申請の処理を行いません。
4. 提出済の申請者は、当プログラムが再開してから再申請をすることが可能ですが、新しい条件での申請となります。
5. MOTACは今回の見直しは今の時代に相応しいもので、全ての希望者に対してメリットのあるプログラムであることを保証します。ご理解とご協力をお願いします。
上記1.ではCOVID−19を理由にしていますが、実際は2019年から新規の許可をしていなかったので、今頃になって公表?という声も聞こえてきそうです。
今後どうなるのか?
MM2Hのプログラムは、これまでの「長期の観光」に属するものから「移民」に属するものに変わる方向と、理解しています。
観光と移民では、当然、申請要件と許可基準は変わってくるでしょう。
今後も情報が入りましたら、シェアいたします。
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