行政書士の横山です。
台湾は東京から飛行機で4時間弱、気軽に行ける旅行先ですよね。
↑上の国立故宮博物院の写真は、昨年台北に行ったときに撮ったもの。私も台北101に行ったり、B級グルメを堪能しました。
しかし、台湾が中国から独立して建国した歴史に関連して、日本政府と台湾政府は、意外なことに正式な国交がありません。
中国政府に配慮してのことなのでしょうが、そのため日本には台湾大使館というものが存在せず、代わりに「台北駐日経済文化代表処」という名前の機関があります。
この経済文化代表処の業務は各国大使館と同様で、台湾国籍の方のパスポートやビザの申請受付や発行、書類認証なども領事がやってくれます。
当事務所の領事認証業務のご案内はこちらです↓
台北駐日経済文化代表処 横浜分処
台北駐日経済文化代表処は、東京の他に、横浜、札幌、大阪、福岡、那覇に分処を置いています。
横浜分処は、神奈川県と静岡県を管轄とした業務を行っていて、当事務所から歩いて5分ほどの場所にあります。
台湾の領事認証
政治上の国交がないだけで、民間では深いつながりがある日本と台湾。ビジネスも盛んです。
今年は電機業界大手のシャープが、台湾企業に買収されたことが記憶に新しいですね。
大企業どおしのM&Aとなると、さぞかし多くの証明書を二国間でやりとりしたんだろうなぁ、とマニアックな想像をしてしまいます。
台湾はハーグ条約に批准していませんが、書類の領事認証に外務省の公印は不要です。
日本の公的機関が発行した書類(法人登記や各種証明書)は、経済文化代表処の領事認証があれば台湾で通用するそうです。
日本化粧品工業連合会発行の販売証明書
先日ご依頼をいただいた案件は、化粧品の台湾への輸出にあたり、日本化粧品工業連合会(以下、粧工連)発行の証明書に、台湾領事認証を取得するものでした。
粧工連は、化粧品製造を行う事業者の業界団体ですが、厚生労働省から正式に委任を受けて輸出先に提出する公的証明書を発行しています。
これについては粧工連のサイト上で言及があることに加え、厚生労働省が「この業務は日本化粧品工業連合会に委任する」とした通知が存在します。
横浜分処では当初、粧工連が公的機関でないことを気にしていたのですが、この通知をメールで送ったら、すぐに了承してくれました。
経済と文化の代表処
横浜分処には、台湾の新聞や情報誌が無料で配布してあって、私も待ち時間の間に何冊かもらいました。
横浜分処は文字通り、経済と文化の代表として機能し、職員さんの対応も早くて親切だし、今回のお仕事を通じて台湾にますます親しみを感じたところです。
そして輸出のお手伝いをした化粧品は、たまたま母娘2代で愛用してきた製品でして、母から勧められたのをきっかけに、長年使っているものでした。
この化粧品が台湾の人にも愛用されると思うと、嬉しさ倍増ですね。
これからも、日本と台湾の文化やビジネスの交流に寄与したいです。