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【スポーツインストラクターのビザ】平昌オリンピック 中国選手の強さの秘密

平昌オリンピックが始まりました。競技を視聴したり結果を追っている方も多いと思います。

韓国は日本と時差がないので、競技をリアルタイムで楽しめるのも良いですね。

昨年、中華圏を対象に事業展開している法人様のご依頼で、中国人のスキーインストラクター招聘に関わる機会がありました。

当事務所ではこれまで、ヨーロッパやオーストラリア、カナダなど欧米諸国出身者のビザ申請はしてきましたが、中国人の方の申請は初めての経験でした。

申請を通じて知った中国の選手育成事情を、オリンピック期間に合わせてお知らせしたいと思います。

スキーインストラクターのビザ申請要件について、過去記事はこちらです↓

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日本との違い

中国は、共産党が統治する国です。

でも経済については資本主義を導入し、活発な株式市場もあり、個人や私有の企業が自由に経済活動を行っています。

裕福な中国人が日本に観光旅行で来て大量消費する、「爆買い」も有名ですね。

しかしスポーツ選手の育成となると、日本とはかなり異なるシステムをとっています。

日本の子供のスポーツ活動は、親兄弟や本人の希望で始めることがほとんどで、向き不向きに関係なく、学校の部活動でも習い事でも、自分の好きな種目に自由に参加できます。

大多数の子供にとってスポーツは娯楽の延長線上にあり、自己(親の)資金によって能力や技術を高め、その成果は個々の健康増進や身体増強、自己実現などにとどまります。

そうした部活や地区大会、個人的に通うレッスンを通じて素質のある子が見いだされると、スカウトされてプロへ進んだりオリンピックの強化選手に選ばれます。

ここで初めて、賞金をもらったりプロとしての報酬が発生するのが一般的です。

一方中国のスポーツ選手は、オリンピックなどの国際大会で、国家のために良い成績をあげることが一番の使命とされ、国がお金や施設、コーチなどの資源を提供し、幼い頃から体育学校という特別な学校で育成します。

体育学校の育成選手

体育学校のコーチは、個別の種目に適した子供を見つけてくるのも大事な仕事だそうです。

コーチは、公園などで遊んでいる幼児の体型や走ったりジャンプしたりする体の動かし方など、潜在的な可能性やセンスのある子を観察して、スキーならスキーに向いている子を選びます。

育成選手に選ばれると教育は国が出してくれるのでタダになり、大会などで良い成績をあげると報奨金ももらえるので、親にとっても名誉なことです。

育成選手からさらに選抜されてオリンピック強化選手になると、彼らはその名のとおり、国を背負って戦うことになるわけです。強いはずですよね。

そして、スポーツ選手に選ばれないその他の子供は、スポーツとはおよそ縁の無い学校生活を送るそうです。

サッカーや野球や水泳など、いつでも誰でも好きなことを始められる日本とは大違いですね。

単純に人口を比較すると、日本の1億5000万人弱に対して中国には13億人以上の人がいます。

ある一定割合でオリンピックレベルの可能性をもつ子供がいるとしても、分母自体が10倍近いので、オリンピックレベルの子供の数も中国には日本の10倍近くいる計算になります。

また個々の好き嫌いは関係なく、幼少から種目に特化した教育を受け、さらに厳しい競争にもさらされる点では、メンタル的にも強そうです。

インストラクターのビザ

今回のインストラクタービザの申請者2名も、こうした体育学校を卒業後、選手として国際大会に出場しながらコーチとして後進も教えているという方々でした。

20代とお若かったのですが、実績(国内大会優勝等)と実務経験36ヶ月を難なくクリアして、在留資格を取得されました。

今年は雪が多いので、中華圏からの多くのお客様をご指導されていると思います。

平昌オリンピックのニュースを見て、お二人のことを思い、日本でのご活躍をあらためてお祈りしたのでした。

最後までお読み頂きありがとうございました。この記事が参考になりましたら、この記事を共有していただけると嬉しいです。
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