国際的な人の往来再開に向けた取り組みが進んでいます。
観光客が自由に渡航できるようになるまでは時間がかかりそうですが、ビジネス目的の短期出張は、国同士の取り決めにより再開されています。
東南アジアへの出張
APECビジネストラベルカードを持っていると、APEC加盟19ヶ国での商用を目的とする短期滞在において、出入国時に優先レーンを利用できることが最大のメリットです。
また各加盟国によりますが、滞在期間等の独自ルールを緩和してもらえることもあり、東南アジア方面に出張の多いビジネスマンには好評です。
当事務所の人気記事もご覧ください。
日本の外務省に申請~審査~カードの発行、というのが申請の流れですが、平時でも審査期間は6ヶ月超かかっていました。
審査期間が長いと、気になるのは申請状況ですよね。
Covid-19の影響
通常でも6ヶ月の審査期間は待ち長いのに、2020年度は感染症対策の影響で、10ヶ月超お待ちになった申請者もいらっしゃいます。
この方は海外出張解禁に合わせて、加盟19ヶ国すべての承認を待たずに、中途発行することを選択されました。
どの国の審査が早い遅いは、従来は申請者の渡航頻度によることが多かったのですが、今年に限っては、申請者すべてが長期間お待ちになっているはずです。
承認が止まっている国
当事務所では、担当した申請者様の承認状況を定期的に確認していますので、平均してどこの国の承認が遅れているのかを知ることができます。
まず、ブルネイとパプアニューギニア。
パプアニューギニアはもともと審査がゆっくりめでした。
また、この二国にビジネス目的で訪問される渡航者はまだ少数派でしょうから、あまりに待ち長いときは、承認を諦めて中途発行もありかなぁと思います。
次に、オーストラリアとベトナム。
ベトナムでの利用が目的で申請される方も多いので、この二国の審査が遅いのは残念ですね。
上記の申請者様は、この二国以外のすべての国から承認を受けていましたが、さらに半年以上お待ちになった上で中途発行を決断されました。
外務省によると、承認審査にかかる主権はオーストラリアとベトナムの当局にあるため、審査完了時期の照会も含め、日本側でできることはないようです。
モバイル待ち?
これは私の勝手な希望的観測ですが、昨年「APECビジネストラベルカードがモバイルになる」というニュースがあったのです。
これまではクレジットカードのようなプラスチックのカードだったので、モバイルアプリならば、なくしたり忘れたりする心配が無く便利ですよね。
今はまだ、審査が順調に進むとプラスチックのカードが発行される時期ですので、承認に時間がかかってもモバイルになる方を待ちたいな、と個人的には思っています。